結婚式の演出はいくつ必要?演出を盛り込みすぎるリスクとは
結婚式を挙げるとなると、多くの方が真っ先に「余興は誰に頼もうか」「どんな演出を盛り込もうか」など、披露宴の演出についてあれこれ頭を悩ませるものです。
さらに、披露宴にはたくさんの演出を取り入れるべきだと思い込んでいる方がとても多いのも事実。しかし、演出は多ければ多いほど良いわけではありません。
今回は、元ウェディングプランナーの筆者が、結婚式披露宴中の演出の数や、演出が多すぎる場合に起こり得るリスクについて解説します。
目次
披露宴に盛り込むべき演出の数とタイミングについて
披露宴中にはいくつも演出を入れなければ!と考える方は多いものの、実際のところ演出を盛り込むタイミングはあまり多くありません。
一般的な披露宴の流れをまずおさらいしましょう。
- 新郎新婦入場
- ウェルカムスピーチ
- 主賓挨拶
- 乾杯
- ケーキ入刀
- 歓談
- お色直し退場
- お色直し入場
- 歓談
- 新婦の手紙
- 両親への記念品贈呈
- 謝辞
- 新郎新婦退場
演出を入れる前の披露宴の流れは上記のとおり。ここで気づいていただきたいのが、特別な演出がなくとも、すでにウェルカムスピーチやケーキ入刀、お手紙朗読や両親へのギフト贈呈など、それなりに内容はつまっていること。
ではここからは、演出と余興の2種類に分けて、タイミングと入れられそうな数について見ていきましょう。
「演出」を入れるべきタイミング
さきほどの披露宴の流れの中で、演出を入れられそうなタイミングは以下の
- 新郎新婦入場
- ウェルカムスピーチ
- 主賓挨拶
- 乾杯
- ケーキ入刀
- 歓談 ▶︎【演出】
- お色直し退場 ▶︎【退場演出】
- お色直し入場 ▶︎【入場演出】
- 歓談
- 新婦の手紙
- 両親への記念品贈呈
- 謝辞
- 新郎新婦退場
ケーキ入刀後の歓談の際には少し時間があるため、ここに演出を入れることは可能です。
ただし、せっかくここで初めてゆっくりお食事ができるゲストのことを配慮する必要もあります。食べながらでも手を止めずに楽しめる程度の演出に留めておくのがおすすめですね。
また、お色直し退場の演出は「どなたにエスコートしてもらうか」以外あまりアレンジがしにくいのも特徴。
お色直し入場時の演出は、キャンドルサービスや、各テーブルを回る何かしらの「テーブルラウンド」が一般的です。
こう考えると、お色直し後の「歓談」のときしか、思い切った演出を盛り込むことが難しいと理解いただけるのではないでしょうか。
「余興」を入れるべきタイミング
おふたりの演出以外にも、余興を取り入れるケースは非常に多いです。余興は多くの場合新郎側新婦側で一度ずつ。
まれに、余興を3つ4つ入れることができるか相談を受けることもありましたが、基本はNGです。
その理由は、他の演出が入れられなくなるから。
余興を取り入れるタイミングは、主に披露宴後半のお色直し後の歓談もしくは、お色直し前の歓談です。
そうなると、いよいよ時間やタイミング的にかなり限られてくるのがわかりますね。
結論:おふたりの演出はなしでも問題ない
何かゲームやクイズなど、ゲストが楽しめる演出を「入れなければならない」と思う方は多いですが、
結論からお伝えすると「なしでも構わない」というのがプランナー目線の回答です。
なぜなら、改めて演出を考えなくとも、お色直し入場やお手紙朗読、ウェルカムスピーチや謝辞など、新郎新婦おふたりの出番はたくさんあるからです。
余興があるならなおのこと、演出をさらに詰め込みすぎると、ゲストが食事を十分に堪能できず「慌ただしいパーティーだった」という感想を胸に抱き帰路に着くことになりかねません。
演出や余興を盛り込みすぎるリスクと対策
ご自身が参列者側の立場に立ってイメージしてみると、披露宴で楽しみにしているのは、
- 美味しい食事が食べられる
- 久しぶりに友人と再会できる
など、新郎新婦の晴れ姿を見ることだけでなく、それ以外に対する「楽しみ」が多いと容易に想像できるはず。
ここでぜひ気をつけていただきたいのが、「披露宴をバタバタした慌ただしい時間にしてしまうこと」です。
ゲストは披露宴中、何も行われていないいわゆる歓談の時間について「退屈だな」などと思うことはまずありません。むしろ歓談の時間こそ自由に楽しめる貴重なひとときでもあるのです。
ここで、演出や余興を入れすぎないための対策について紹介しておきましょう。
余興や演出は基本5分までに留める
お友達に余興を依頼すると、その余興が10分ほどかかる長めのものに仕上がってしまうケースは多いです。見る側にとって10分は割と長く感じられる上に、スケジュールを圧迫してしまいます。
余興をお願いするときには、できれば5分前後におさめてほしいと伝えておくと良いですよ。余興の多くは音楽を使用するため、目安として1曲分の長さが望ましいと覚えておきましょう。
演出が次から次へ続かないように工夫する
ご自身が結婚式に参列された際に、あれこれと次々に演出が始まり、なかなか落ち着いて同じテーブルの人たちと会話できなかった経験はありませんか?
しかも、照明を落とす演出(映像を使用するものなど)になると、手元が暗くなり食事も楽しみづらくなってしまいます。
演出を盛り込む際にはタイミングを十分に検討し、演出の次にすぐまた別の演出がくるような流れにならないよう注意しましょう。
時間を有効活用するためにムービーを活用する
披露宴の時間はおおよそ2時間半ほどですが、このうちほとんどの披露宴でお色直しのための中座が入ります。中座の時間は早くても20分。洋装から和装への変更などの場合は30分かかるケースも珍しくありません。
この時間は非常に長いため、ぜひこの間にひとつムービー上映の演出を組み入れましょう。中座のタイミングにムービーを流すならプロフィールムービー上映がおすすめです。
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まとめ
今回のテーマは披露宴の演出の数とタイミングについて。新郎新婦のおふたりが「どうしよう、たくさん演出を考えなきゃいけないのに」と慌てていらっしゃるケースは多いものの、実際は演出をたくさん入れすぎることの方がリスク!
結婚式当日は、おふたりとおふたりの大切なゲストの皆さまが、ゆったりと楽しみながら良い時間を過ごすことを第一に考えましょう。
歓談の時間は決して「退屈な時間」ではありません。来てくれるゲスト全員が、好きなようにそれぞれの時間を楽しめる、そんな歓談の時間を制限しすぎないように注意しましょうね。
2024年2月6日